日本を取り巻く安全保障環境を見渡せば、中国や北朝鮮、ロシアが軍拡しています。台湾有事も現実味を増す中、海自の潜水艦が担う作戦任務と海域は拡大している中、ついに潜水艦「迅鯨:じんげい」が我らが神戸の造船所で水推式をあげました。日本の主力潜水艦の最新鋭たいげい型潜水艦の3番艦らしいです。全長84メートルと全幅9.1メートルは、深さは10.4メートルとなり、これは海自最大の潜水艦となるそうです。基準排水量も3000トンとなり、乗員は約70人。軸出力は6000馬力。水中速力は20ノット。リチウム蓄電池を搭載してディーゼル潜水艦で、低振動で静粛性に優れ、世界有数の高性能艦といえるそうです。探知性能や被探知防止性能が向上しているようです。具体的には光ファイバー技術を用いた新型の高性能ソナーシステムを装備して探知能力が向上。また、船殻から甲板を浮かせる「浮甲板構造」を採用したことで艦内で発生した振動を吸収。外部に放射される雑音を減らすとともに、外部からの衝撃を緩和して艦内の隊員や機器を保護することが可能となっているそうです。GSユアサが開発したリチウムイオン蓄電池を搭載し、ディーゼル電気推進方式の通常動力型潜水艦です。従来の鉛電池に換わるリチウムイオン蓄電池の採用で、充電時間の短縮化が図られている。また高性能シュノーケル一式を擁し、潜水艦に重要な隠密性を高めた。潜水艦魚雷防御システム(TCM)も装備しているとのことです。これは、敵潜水艦から発射された魚雷を探知した時に、艦のスクリュー音を模擬したブイやおとりを発射し、魚雷が自艦に向かってくることを回避するための装置のようです。対艦ミサイル「UGM-84Lハープーン・ブロック2」搭載。これは89式魚雷の後継である最新の18式魚雷を装備する。533ミリ魚雷発射管6門を艦首先端上部に搭載しているようです。この魚雷発射管からは、海上標的に向けて水中発射する対艦ミサイル「UGM-84Lハープーン・ブロック2」も搭載できる。国際軍事情報グループの英ジェーンズによると、このミサイルの射程は248キロとされ、地上への攻撃も接近すれば可能とみられます。反撃能力(敵基地攻撃能力)の1つにもなり得る頼もしい潜水艦の登場です。